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セックスとは大違い

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天気はいいし、さっき食ったイタリア料理もうまかったし、久々のデートに俺は上機嫌で、顔はゆるみっぱなしだった。タイトなワンピースでめかしこんだ女は、いつもの制服からガラリと雰囲気が変わって、見違えるようにセクシーだ。ようし今夜はキメてやるぞ……。なんて思いながら、女と他愛もないことをしゃべっては笑い合いながら歩いていた。冬の晴れた日の午後だった。俺たちは、人でごった返す銀座の目抜き通りから地下道に降り、駅に向けて歩き始めた。それから二、三分後のことだった。突然、黒いコートを着た男が、目の前に立ちふさがった。
「てめえ、殺してやる。俺の顔忘れてねえだろうが」男は肩で息をしながら低い声で言った。
俺は女を後ろにかくまうと、身構えた。女もさすが警官だけあって、悲鳴一つあげない。男は、じりじりとこっちに近づいてきた。手にはナイフの天が、蛍光灯の光を反射して、ギラリと光っている。血走った目で俺をにらんでいる。おまえは……忘れもしない。そいつは二年ほど前に俺がパクってぶち込んだ暴力常習者だった。殺人未遂の現行犯だった。もうシャバに出てきやがったのか。パクった時も、ねじ伏せて手錠をかける俺を、同じ目をしてにらんでいたのを思い出した。俺は、男のほうを見据えたままで、女に言った。
「おい、ちょっと行って、ツナギ入れてきてくれ」ツナギっていうのは、一○番通報のことだ。分かった。
気をつけて
女はうなずくと、後方の地下道入り口に向かって走っていった。とりあえず、こにれで女の身に危害が及ぶ心配はなくなった。さて、ここからどうするか。異様な空気が流れた。地上のにぎわいとはうって変わって、ここには人っ子一人通らない。白昼の死角だ。ピーンと張り詰めた、男と俺との間に、俺は、手に持っていたオーバーコートを、左腕にグルッと巻きつけた。地下道が暑かったので、脱いで持っていたのが幸いした。これなら切りつけられてもなんとかガードできそうだ。さあ、来いよそぶ俺はファイティングポーズを取ると、余裕の素振りで言った。だが、内心はヒヤヒヤものだった。向こうはナイフを持ってて、こっちは素手だ。普通にいったら勝ち目は
背中にソゾクゾクと冷たい感覚が走った。ない。こういう状況で刃物を出されたのは初めてだった。犯人を逮捕しに行く時は心構えがあるが、デート中に不意打ち食らったもんだから。こっちは鼻の下伸ばしてデレデレしてるわけだ、それがいきなり修羅場になっちまったんで、心の準備ができてない。
これはヤバイ。気合でいくしかない。俺は、すごい集中力で相手をにらみ間合いをはかった。据え、「どうした、かかってこねえのかよ!」俺が言うと、相手はイラついた顔で眉間にしわを寄せた。額から一筋の汗が流れた。あまりの俺の気迫に、かかってこられないんだ。男は飛びかかる隙をうかがうばかりで、一歩も踏み出せないまま、時間ばかりが過ぎていった。にらみ合ったまま、一分、二分。どのくらい経っただろうか。あそこです、早く!女の声が静寂を切り裂いた。ダダダダッとたくさんの足音がして、五、六人の警官が駆け寄ってきた。警官たちは、ひるんだ男が逃げようとしたところを一斉に飛びかかり、警棒でめった打ちして取り押さえた。ガチャリと手錠がかけられた。

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風俗専門誌などで情報を集めることが必要となるただ

奴はこれでまたぶち込まれて、何年か食らうことになるんだろう。男は、俺の前を通り過ぎる時、血だらけになった顔で一瞬俺を見たが、何も言わずに引き立てられていった。深いため息をついた。本当に危なかった。女のツナギが早かったから助かったものの、もう少しにらみ合いが続いてたら、今ごろは血の海だった俺はドッと疲れを感じ、かもしれない。やっぱり持つべきものは警官の彼女だな。女は、ぐったりしている俺のほうを見ると、にっこり微笑んで言った。
焼肉でも食べに行かない?ねえ、俺は苦笑した。警官だけあって、タフな女だ。さすがの俺も、これには参ったぜ。-CIAのダーティーワークとは?俺は一時期、公安警察にいたことがあった。そこでの業務内容は、外国人のスパイ活動防止のための諜報活動。それゆえ、いろんな外国の情報機関と接触を持つ必要があった。そのために手っ取り早い方法は、大使館などが主催するパーティーに参加することだ。おかげで、公安警察にいた時は、毎晩毎晩パーティーの連続。刑事の安月給では
生食えないような、うまいものにありつけた。それは基地の中で行われることもあったし、時にはホテルでということもあった。一番よかったのは、広尾にあるニュー山王ホテルでのパーティーだ。
すばらしい第一級のダイニングルームで、うまいメシをたらふく食わせてもらったものだ。その頃俺は、一介のノンキャリ大卒の刑事だった。山王ホテルの会場には、警察庁のエライ警視正なんかもたくさん来ていた。俺は笑顔で片手を差し出して、やあ、どうもなんて言って握手して回った。一応顔見知りではあるけど、実際、普段はそんな上層部と話す機会はほとんどない。彼らは、俺を見ると一瞬眉をひそめ、戸惑った様子で、どうもなんて言ってる。どうせ、本心では、「なんでノンキャリの奴がこのパーティーにいるんだ?」ってバカにしてるに違いないんだけど、ここはパーティーの席上だ。お堅いことは言いっこなしだぜ。
そんな風に楽しみながらも、俺は外国要人たちとの接触を広げていった。ある時、俺はCIAから来たZと行動をともにしたことがあった。Zは、レオナルド·ディカプリオにちょっと似たなかなかの美青年で、いつも細身のスーツをビシッと日本じゃ相当モテたようだ。着こなし、その日、俺たちはロシアのスパイを追っていた。赤ら顔でガタイのいい、その中年ロシア人スパイは、六本木のとあるクラブに入っていった。俺たちも、客を装って中へ入る。おい、ここ高そうだぞゴージャスな店の内装や女の質から見ても、一晩で何万円もしそうな高級クラブだ。俺は、恥ずかしながらビビっていた。大丈夫、カードがあるZはウインクして言った。CIAは、クレジットカードを支給されているのだそうだ。使用限度は無制限。ゴールドカードをちらつかせるZに、俺は思わず口笛を吹いた。

 

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俺たち日本の公安は金がないから、こういう店の中には入らず、看取できる位置で張り込みをする。そこにねらいの人物が来たら、部下に言って尾行させたりする。こっちは司令塔の役割となるわけだ。一方CIAの場合は、二四時間スパイを追い続けなきゃいけないから、複数のカードを使い分けることもするのだそうだ。
名義の違うカードを、三種類くらい常備してあるという。さすがCIAだ、と俺は感心した。日本の公安も、早くそれくらい太っ腹になってほしいもんだ。Zたちは、IDカードもたくさん持っているそうだ。アメリカ大使館員のほかに、貿易会社の社長の名刺もあったりと、あらゆる状況に応じて、捜査を円滑に行う術を持っているのだ。日本で歌手の女まで囲っていた。Zは、
それも任務なのか?冗談めかして俺がきくと、NO、これは純粋なラブねと言って笑った。Zは、任務の最中に女の所へ行ったりもした。そんな時は、俺と一緒にいたというアリバイ作りを頼まれたこともある。
そして、お礼にと言ってCIAのゴールドカードを使わせてくれ、その夜、俺は銀座のクラブで豪遊させられた。CIAも人間なんだな、と少し親近感を覚えた。そんなカッコイイZだったが、彼の仕事もなかなか大変なようだ。汚い仕事で嫌なんだよな今日は、朝、会議室で、Zがコーヒーを飲みながら、渋い顔をして言った。
「汚い仕事って、ダーティーワークってことだろう?」Zとの会話は全て英語だ。ダーティーというのは、ダーティーハリーのダーティーだと思ったら、「そうじゃないよ、今日はウンコを取りに行かないといけないんだ」え?ウンコ?「東ヨーロッパの大使館のえらい奴が、今日、家族を連れてピクニックに行くんだけど、あいつはこないだから下痢してるんだ。
野グソするかもしれないから、それを回収して分析機にかけると、そいつの体の状態がわかる。普段何を食ってて、何が好きかも分かる、ってわけなんだ」スパイは、敵の情報を徹底的に調べるためには、ウンコまで取りに行かなきゃいけないんだ。その後Zは、部下を三人連れて、仰々しく出かけていった。ウンコを取りに。まったく、美青年も台無しだな。グッドラック!俺は笑いをこらえながら、彼の背中に向かって大声で言ってやった。
ーロシアの美人スパイのゴミを漁る公安警察の仕事は、そのほとんどが秘密裏に行われていて、同じ公安部の同像にさえも、自分の仕事内容を明かさないほどの徹底ぶりだ。
表向きにはやっていないと言っているが、バギングや盗撮も日常的に行われている。そして、
俺は外事警察の任務で、ロシアの女スパイの行動確認をしていたことがあった。その女は当時二○代の白系ロシア人で、絶世の美女だった。それで、防衛庁の幹部以前、と食事したり、西側諸国の大使館員たちと寝まくっては情報を得ていた。そういう女スパイのことを、うちうちではくノーと呼んでいた。くノ一ってのは女の忍者のことだが、セックスして情報を取るのを専門としている。男の場合はプリンスと呼ぶ。腕力はからっきしないが、女をたらし込む手管は超一流という奴だ。
ちなみに、それで、俺は女の私生活を全てチェックした。そいつは母親もスパイだという、筋金入りの女だった。そして、寝た男は数知れず。日本の防衛庁職員だけは寝てなかったが、特に西側各国の大使館員は、みんなその女と寝ていた。残念ながらセックス現場までは見られなかったが、テクニックも相当なものだったようだ。寝た男たちはみんなメロメロになって、高級アクセサリーや毛皮のコートなんかの贈り物をジャンジャン貢いでいた。だから、情報もジャンジャン流れていたはずだ。俺は、ゴミ漁りもやった。
港区に、女が一人で暮らしている豪華マンションがあって、夜中に集積場からそれをさらってきて、外事警察が借りている某施ゴミを出すと、設に持って行く。一つ一つ写真を撮ってはメモを取り、その中のある部屋には手術台のようなものがあって、その上にビニールシートを敷き、ゴミをズラーッと全部並べるんだ。

セックスとは大違い痴女っぽく責めたいんですそして、データを作っていく。手紙から電話のメモから、飯食った店の領収書から何から、全部チェックする。すると、行動が全部分かるんだ。中には使用済みコンドームなんかもある。精液が残ってたら、それを鑑定に回して血液型を調べ、誰のものか調べたりもする。毛髪があった場合も、何色で、血液型は何で、誰のものか、とか。生理用ナプキンも、付着している血液を調べて、血液型が一致したら、本人のものであると認める、なんてこともするんだ。
それから、その女は一時期よくテレビに出ていたことがあって、寝たプロデューサーを全部チェックしたりと、何でもやった。しかし、本当にいい女だったな。向こうは俺のことなんか知らないわけだけど、こっちはもう女のすべてを知ってるような気になる。今でも付き合いたいと思ってるくらいだ。これは別のロシアのスパイを張っていた時のことだが、ある日そのターゲットが、ビルの三階にある診療所に行った。それで、雨どいを伝って登って、外から部屋の中の様子を見ていたんだ。そうしたらそれが古いビルで、雨どいが腐りかけていたんだ。
突然バキバキッと音がして、俺がしがみついていた雨どいが割れて、落っこちそうになった。それで、俺はビルの壁のコンクリートが少し出っ張ってるところに手をかけて、懸垂した状態でずっと中を見ていた。でも、出っ張りに指がかかってるだけの状態だったから、体重を支えきれず、すぐに腕がプルプル癖撃してきた。もうヤバイ、と思った瞬間、俺は三階から下の中庭にドスーンと落下した。死ぬかと思ったが、幸い下が土だったおかげで事なきを得た。さすがにちょっと足が痛かったが、同僚に車で拾いに来てもらって帰った。同僚たちは、診療所を見張ってる俺を、通りの向かい側から双眼鏡で見張ってたから、俺が落ちたのも一部始終見てたわけだ。
みんなでこっちを指差して、あいつ、落っこった
なんて言って笑ってたらしい。
まったく薄情な奴らだ。ドダイジン余談だが、北朝鮮スパイの場合は、北朝鮮にいる親族が人質のような形になっている。土台人と呼ぶがそれをターゲットに工作員が日本に送り込まれていて、そいつらを脅かして拠点にするんだ。そして、工作員が一人入ってくると、そいつが核になって一○人位の細胞を作る。工作員の核は現在一○○○人くらいいて、最低その一○倍は仲間がいるということは、今、東京都内には、バリバリの北朝鮮工作員が一万人もいるということになる。そいつらの解明も公安の仕事だ。在日朝鮮人の中でも、無理やり工作員にされている人がたくさんいるだろうから、全国では数万人規模になるだろう。日本人でも、女性で、向こうの人間と関係を結ばされて、知知らずに工作員にされている場合はいっぱいある。
だいたいはKGBのスパイが、赤坂だとか六本木にマンションを持ってて、表向きは貿易会社の社員ということでしょっちゅう外国に行っている。それで、そいつの日本人の奥さんは、どこそこへ行って書類を受け取ってきてくれとか、誰々に電話して書類を渡してくれとか、夫に頼まれ、知らないうちにスパイの使いっ走りにされていることがある。貿会社の書類だということで、奥さんは疑わない。本人は白人だから、どこへ行っても目立ってしまう。そのため日本人の女性を使うっていうケースはよくある。
ある日、突然夫が蒸発していなくなってしまう。そこで初めて警察が踏み込んできて、そいつの正体を知る、という映画のようなことも往々にしてあるんだ。外国人と結婚している日本人の女で、夫がしょっちゅう家を空けて外国へ行ったりしていたら、すでに不幸な人生に足を踏み入れているのかもしれない。-キューバスパイをラブホテルでバギング公安時代には、こんなこともあった。一九九一年にソ連が崩壊するまでは、キューバのDGIという情報機関がKGBの代理を務めていた。日本KGBの人間は、もう公安中に顔を知られていて、国内でも、二四時間監視体制に置かれている。だからキューバの人間が代わりに動くことになっていた。DGIの奴は、大半は大使館のスパイなんだけど、表面上はキューバの海運会社の社員ということになっているやつもいた。

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会社は銀座にあって、ビルのワンフロアを借り切ったそのオフィスでは、十数人の社員が、一見ごく普通に貿易の仕事をしているように見える。しかし実は、そこにいる人間は全員スパイ。そいつらがいろんな所に出向いて、KGBの代理店をやっているんだ。
俺たち公安は、奴らの動きを追いかける。キューバ大使館員のAという男の情報を探っていた時のことだ。CIAから、奴はどうやら日本語ができないらしい、という情報が入った。ある朝のミーティングで、本当にできないのかどうか調べろ、という命令が俺に下った。
「そんなの、日本語で話しかければいいじゃないですか」同じグループの一人がこともなげに言った。
「そんなことしたって無駄だろ。
奴もバカじゃないんだから、日本語で話しかけたら絶対に分からないふりをするだろう。よし、奴の女を張ろう。日本人の女がいたら、日本語でしゃべるかもしれない」まずはAの女関係を洗うことになった。俺の意見で、二四時間体制でAの行動を監視した。Aの通訳をしていることが分かった。
都内某所で無理矢理嘘の検問を作ってすると、思った通りAの女は日本人で、俺は、それで、女の車を止め、わざとゆっくり中を調べた。時間ないんですもう、女は、イライラして言う。でも俺たちは知らんぷりして、ああでもないこうでもないと言って足止めを食わせ、何時間かAと引き離す工作をした。しばらくして、Aのほうを張っている仲間から無線連絡が入った。
「もう待ち合わせ場所に来ています。あ、待ちくたびれたのか、キヨスクに寄りました」
よし!女を解放した俺たちは、Aの立ち寄ったキヨスクに向かった。おばちゃん、どうだった?日本語で話してたわよキヨスクのおばさんは、身を乗り出すと、嬉しそうに目を輝かせて言った。
「『どこの国から来たの?』かっこいいわねえとか言ったら、『いや、それほどって、はっきりした日本語で答えたわ」でもないですよ』これで、Aが日本語が話せることがはっきりした。俺たちは、おばさんに、こういう外国人が来たら、日本語でいろいろきいてよ、とあらかじめ頼んでおいたのだ。スパイとはいえ、キヨスクとかメシ屋では油断しているに違いない、という俺の読みは当たった。
ほかにも、奴が何度となく利用しているラブホテルの一室にミッターを仕掛けて、ベッドの上の会話を聞いたりもした。ホテルの従業員を買収して、Aが来たらその部屋に入れてくれるように頼んでおいたんだ。Aがホテルを去った後、俺は従業員から傍受を録音したテープを受け取った。

案の定、奴は、日本の女とセックスする時は日本語でしゃべっていた。テープには、ギシギシとベッドがきしむ音とか、女のあえぎ声なんかに混ざって、Aの、キモチイイ。スゴイヨなんて言ってるまぬけな声が、ばっちり録音されていた。こんな所で俺たちに聞かれてるとも知らず、ずいぶんいい思いをしたみたいだな。まあ、プライベートがないってのは、スパイも因果な商売だ。このように、公安では非合法な調査も少々やっていた。ま、情報機関の仕事で合法的なことなんてあまりない。そうでもしないと、情報は仕入れられないんだ。ちなみに、俺も一度、盗撮されて脅かされたことがある。その時捜査を進めていた暴力団関係の奴に、あるホテルで俺のセックス現場を盗撮されていたんだ。そいつから、撮った写真を、知人、関係機関、親から全部ばらまいてやるぞ、と脅された。だが、俺はちっとも動じなかった。画像もキメが粗かったしな。
「別に人目にさらして恥ずかしい写真じゃないから、どんどんまいてくれ」と言ってやった。なんのことはない。

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デリヘルなんだ身体

セックスしなくて済むから気が楽

きれいなオネエチャンとお楽しみ中の、俺のたくましい姿が写ってるだけの写真だぜ。それは脅しにまったく効力をなさず、そいつはせっかく手間をかけて撮った写真が無駄になったわけだ。俺はさらに言ってやった。
「脅す時は、ちゃんと相手を見てからやれよ」

歌舞伎町は人生の縮図

俺が心の底から愛してやまない街、歌舞伎町。そこには、ありとあらゆる欲望が渦巻いている。欲望は大きなエネルギーを生む。セックス、金、ケンカ、メシ、酒西、ドラッグ……。歌舞伎町には、そんな快楽とチャンスを求めて世界中から集まった人間たちの、むきだしのエネルギーが充満している。
歌舞伎町は、そんなエネルギーをむさぼり食って、昼も夜も休木むことなく動き続ける、魔物のような街だ。その魔の手は、人々の口と胃袋、そして粘膜へとからみついてくる。人々は歌舞伎町に、飲み、食い、抜きに来る。そして、毎日何人もの人間がだまされ、脅され、ぼったくられる。金ばかりか、貞操や命を失うことだってある。そんな誘惑と危険に満ちた街だと知りながらも、数え切れないほどの人間が、夜な夜な、酒池肉林を調歌しにやってくる。そこには人間の原点がある。きれいごとは通用だまし、おどし、暴力……。ここでは、むきだしの欲望のぶつかり合いに勝てる奴だけが生き残れる。しない。それはまさに、世界の、そして人生の縮図だ。東京都庁を擁し、整然とした新宿新都心から、新宿駅を挟んで東側には、そんなカオスが繰り広げられている。
歌舞伎町は、人々を惹きつけてやまない、世界でもっともエキサイティングな街だ。歌舞伎町に巣食っている連中の多くは、そこでしか生きていけない人間だ。いや、集まるべくして集まった、といった方が正しいかもしれない。水商売でしか生きていけない女。女をたらしこむしか能のないホスト。ローン地獄からヤクザの手でフロに沈められたソープ嬢裏。毎日男のペニスをしゃぶるほかに生きる術をなくしたピンサロのネーちゃん。社会にも家族にも見放されたホームレス。失業し、親にも学校にも見捨てられた家出娘。家族を養うために出稼ぎにきたフィリピン人ダンサー。一捜千金を狙って不法入国したチャイニーズマフィア。
タイの貧しい村から売られてきた売春婦。女をシャブ漬けにして飼いならし、貢がせているヤクザ。
レイプ、カツアゲ、窃盗の日常を送るギャングたち。もっとどうしようもない連中もいるな。·援助交際にはまって、淋病をうつされてもまだ懲りない中年オヤジ。バイアグラを飲んでは、女子高生を買いに来る。

暴力団が構成している右翼団体の事務所に、海日現れては茶飲み話に花を咲かせ、情報を垂れ流してそれとなく見返りをせびる警察官もいた。

そんな連中が、歌舞伎町ではいきいきと生を調歌して生きている。
どんな過去を持つ人間も受け入れてくれる、とても懐の深い街でもあるんだ。-誰でも夢と金とセックスが手に入る日本の繁華街のもう一つの雄·銀座は、ヤクザの巣窟だ。高級ブティックや百貨店が立ち並ぶ、お上品な顔とは裏腹に、ヤクザの抗争や発砲事件もしょっちゅうあり、決して治安のいいところではない。ただ、昔から利権があり、ヤクザにとってあまりにもおいしい地域なんだ。例えば、みかじめ料として一軒につき一○万円ずつ集めていたとしても、一○○軒集めればすぐに一○○○万円。これは税金よりも断然儲かるシステムだ。俺はこれに闇じめ税©と命名した。ホステスの引き抜きもよくあるが、すべて裏でヤクザと繋がっている。銀座は完壁にヤクザが仕切っていて、よそ者が幅を利かせられる余地はない。·方、歌舞伎町はもっと混沌としている。
「歌舞伎町を制するものはアジアのEUを制する」といわれることがあるが、そうじゃない。歌舞伎町は、誰にも制することができないんだ。ヤクザも警察もギャングも、政治も法律も宗教も、いまだかつてそこを制していない。歌舞伎町は誰にも屈しない。世界中のヤクザが狙っているが、これからも、歌舞伎支町は誰のものにもならないだろう。歌舞伎町を地獄、銀座を天国だと思う人間は、未熟だ。歌舞伎町こそが人間界なのだ、と俺は思う。あらゆる可能性があるし、裏切りも喜びも悲しみもある。ここに来れば、人生の落伍者も人間らしく生きていける。だから、街は不法滞在者だらけだ。誰でも来ていいし、誰でもいられる。成り上がり者でも生きていける。